体力が落ちたなら、運動の仕方から学びましょう
ある日、階段を二階分上るだけで息が切れ、週末ずっと休んだのに月曜の朝から疲れているとしたら?
以前は、一日無理をしても、ぐっすり眠れば大丈夫でした。ところがいつからか、回復に何日もかかるようになり、特に大変なことをしていないのに体が重く感じられます。運動をしなければと思うものの、いざ始めようとすると迷いが生まれます。
「ジムに入会するべき?」 「ヨガとピラティスのどちらが自分に合うだろう?」 「体力が落ちている今の状態で運動を始めても大丈夫?」
ソウル・瑞草洞でマンツーマンのピラティスとヨガを指導する中で、よく耳にする言葉です。

私はこのような方に、まず運動量を増やすようにとはお伝えしません。体力が落ちたと感じるときに必要なのは、よりきつい運動ではなく、今の自分の体に合った動きを学ぶ過程かもしれないからです。
今日は、体力が落ちる理由、運動を始めるときに確認すること、そして運動を長く続けるために何を学ぶべきかについてお話しします。
1. 体力が落ちたという体のサイン
一日の大半を座って過ごす30~50代の会社員は、次のような変化を感じることがあります。
階段や上り坂で、以前より早く息が切れます。 長く座っていると、腰や肩が疲れやすくなります。 午後になると姿勢が崩れ、集中力が落ちます。 週末に十分休んでも、体がすっきりしません。 運動を始めてもすぐ疲れてしまい、続けにくいです。

これらの変化のすべてが体力不足によるものとは限りません。睡眠不足、ストレス、栄養状態、健康上の問題など、さまざまな原因が影響することがあります。ただ、普段から身体活動が少なかった場合は、筋力や心肺持久力の低下もあわせて確認する必要があります。
会社員は座っている時間が長いため、自分の体力がどれほど変わったのか気づきにくいことがあります。そして階段を上ったり長く歩いたりした瞬間に、以前と違う体を感じます。
2. 休んでも体力が戻らないのはなぜでしょうか?
疲れたときは、まず休むのが普通です。しかし十分に休んでも日常が疲れるのであれば、休息とは別に、身体活動の水準を確認する必要があります。
世界保健機関(WHO)が2024年に発表した資料によると、2022年時点で世界の成人の約31%が推奨される身体活動量を満たしていませんでした。成人の3人に1人近くが、健康のために推奨される量を動けていないということです。World Health Organization
また、年齢とともに現れる筋肉の変化についても考えてみる必要があります。筋肉量と筋力は、年齢、活動量、栄養状態などの影響を受けます。特に中年以降は、筋肉を維持するための規則的な身体活動がますます大切になります。
休息は疲労を回復する過程であり、運動は体を活性化する力を育てる過程だということです。
休息と運動を一緒に行ってこそ、体力は向上します。ですから、十分に休みながらも、自分の体に合った動きを少しずつ増やしていく必要があります。
では、体力が落ちた状態で急に強度の高い運動を始めるとどうなるでしょうか。運動後にぐったり疲れたり、あまりやったことのない動きで筋肉や関節に負担がかかったりします。こうした経験が繰り返されると、運動が嫌になり、耐えなければと思い始めて、通うのがいやになります。だから運動を始めるときは、続けられるように、意志と同じくらい方法が大切です。

3. 運動はただ真似るものではなく、学ぶべき技術です
私たちは水泳を習い、運転を習います。最初から上手にはできないので、基本的な原理を身につけ、繰り返し練習します。
運動も同じだと私は考えています。運動は単純な繰り返しではなく、どう呼吸するのか、体の中心をどう保つのか、関節をどの範囲まで動かせるのか、必要な筋肉をどう使うのかを知っていく過程です。
たとえば同じスクワットでも、動きは人によって違います。股関節を十分に使える方もいれば、腰を大きく動かしたり、膝に負担を感じたりする方もいます。同じ動作でも、人によってやり方も使うべき筋肉も異なります。動作を見て真似ることと、自分の体に合わせて調整しながら動くことは違います。
運動を学ぶとは、決まった姿勢を完璧に作ることではなく、自分の体がどう動くのかを理解し、調整する力を育てることです。
こうして運動を学べば、日常でも他の運動をするときでも、けがのリスクがぐっと減り、効率的な動きができるようになります。


4. 体力が足りないとき、ピラティスとヨガはどう始めればよいでしょうか?
Atelier, Mouv では、運動を初めて始める方の体を見るとき、大きく四つを確認します。
① 呼吸と体の緊張 最初の体験で、会員がどのように呼吸しているかを見ます。息を吸うときの肋骨の動き、運動中に無意識に息を止めていないか、首や肩に過度な緊張がないかを確認します。呼吸は運動の強度や動きに合わせて自然に調整されるものです。呼吸と動きをつなげられる姿勢から練習を始めます。
② 体幹の安定性と動き 体幹は、腕や脚が動く間、中心を保つ大切な役割を担います。体幹を安定して使うとは、運動中にお腹を強く固めたり、腰を動かさなかったりすることではありません。姿勢に応じて重心を移しながら、姿勢を保って滑らかに動けることが大切です。ピラティスでは、コントロールを保ちながらさまざまな方向に動く姿勢を練習します。
③ 股関節と肩の動き 長く座って仕事をする方は、股関節や肩の動きが制限されていたり、特定の動作を不快に感じたりすることがあります。ストレッチだけでなく、動かせる範囲を確認することが先です。ヨガのさまざまな姿勢や動きを活用しながら、一人ひとりの柔軟性と筋力に合わせて動作を調整します。
④ 筋力と持久力 呼吸と動きを確認しながら、筋力トレーニングもあわせて行います。ピラティスのリフォーマーやキャデラックなどの器具は、スプリングによって動きを補助したり、抵抗を加えたりできます。同じ器具でも、スプリングの強さ、体の位置、動作の範囲をどう設定するかで運動の難易度が変わります。そのため、最初から強い抵抗を使うのではなく、現在の筋力と動きに合わせて調整します。
この四つは、すべての人が必ず順番に通る段階ではありません。一人ひとりの状態に応じて、呼吸、動き、筋力トレーニングを一緒に行ったり、特定の部分に重点を置いたりします。


5. 瑞草でマンツーマンのピラティス・ヨガ、個人レッスンが必要な理由
運動経験が少ない方や体力が落ちた方は、自分がどのように動いているかを正確に感じにくいことがあります。たとえばプランクで、お腹より先に首と肩が疲れるなら、ただ耐える時間を延ばすことが適切な答えとは限りません。腕や肩の位置を変えたり、体幹を支える方法を調整したり、動作の難易度を下げてもう一度試したりできます。こうした調整は人によって異なります。
Atelier, Mouv が1時間に一人だけをお迎えしてレッスンするのも、
一人の体を十分に観察し、その日の状態に合わせてレッスンを調整して、できるだけ運動に集中していただくためです。
Atelier, Mouv では、ピラティスとヨガを別々の運動として分けるより、会員に必要な動きを中心に進めます。ある日はヨガで動きの範囲を広げ、ある日はピラティスの器具で筋力と安定性を練習します。必要に応じて、ファンクショナルトレーニングをあわせて行うこともあります。運動の種類を先に決めるのではなく、会員の体を見たうえで適した方法を選びます。
また、レッスン中は鏡に頼るよりも、自分の体で感じる感覚に気づけるよう指導します。自分がどこに力を入れているのか、どの方向に動いているのかを知っていく過程も、運動を学ぶ大切な一部だからです。




6. 体力が落ちているなら、運動は週に何回がよいでしょうか?

運動を始めるときによくいただく質問です。「週に何回すれば効果がありますか?」WHOの2020年の身体活動ガイドラインは、成人に週150300分の中強度の有酸素活動と、週2日以上の筋力強化活動を推奨しています。ただ、普段あまり運動してこなかった人が、最初からこの基準をすべて満たす必要はありません。大切なのは、現在の活動水準に合わせて始め、少しずつ増やしていくことです。初めて運動を始めるなら、体力と予定に合わせて週12回のレッスンを考えるとよいでしょう。
レッスンのない日は、軽く歩いたり、習った動きを家で10分ほど練習したりする方法もあります。ただ、週1~2回のレッスンだけですべての推奨身体活動量を満たせるわけではないので、日常で歩くなどの有酸素活動もあわせて増やしていくのがよいでしょう。
運動は、一日にどれだけきつくやったかよりも、自分の体に合った強度でどれだけ続けられるかが大切です。

7. 運動を初めて始める方がよく尋ねる質問
Q. 運動をほとんどしたことがありませんが、マンツーマンのピラティスを始めても大丈夫ですか? はい。最初から難しい動作をする必要はありません。現在の筋力や関節の動き、運動経験などを確認し、それに合わせてレッスンを進めます。
Q. 体がとても硬いのですが、ヨガはできますか? 柔軟性が高くなければヨガを始められない、ということはありません。自分が動かせる範囲から始め、必要に応じて姿勢や動作を調整します。
Q. ヨガとピラティスでは、どちらがよいですか? 運動の目的と現在の体の状態によって異なります。Atelier, Mouv では、どちらかを先に選ぶのではなく、カウンセリングと動きの確認を通じて適した方法を決めます。
Q. 体力が落ちすぎて、運動を始めるのが不安です。 運動の強度を下げ、十分な休息を挟みながら始められます。ただし、原因のわからない強い疲労、いつもと違う息苦しさ、胸の痛みなどがある場合は、運動の前に医療機関で診てもらうことをおすすめします。

8. 瑞草のヨガ・ピラティス、自分の体に合った運動から始めてみましょう
体力が落ちたと感じるとき、運動が必要なことを知らないわけではありません。いざ始めようとしたときに、どの運動を、どのくらいの強度で、どこから始めればよいのかわからないのです。
ある人には筋力トレーニングが必要で、ある人には動きを調整する練習が先に必要かもしれません。同じ人でも、コンディションによって適した運動の強度や方法は変わります。
Atelier, Mouv は2021年から瑞草洞で、会員一人ひとりの動きを観察しながら、マンツーマンのピラティスとヨガのレッスンを行ってきました。1時間に一人だけのレッスンで、カウンセリングから運動指導まで代表が直接担当します。
最初からうまく動く必要はありません。今の自分の体がどんな状態なのかを知ることから始めれば大丈夫です。
初めての方には、カウンセリングと体験レッスンをあわせて行います。Atelier, Mouv の最初の体験は、ただピラティスの動作を真似る時間ではありません。現在の体の状態を確認し、これからどんな方向で運動を始めるとよいかを探る過程です。
最初のカウンセリングと体験では、次の内容をあわせて確認します。
- 普段の生活習慣と運動経験、気になっていた部分を確認します。
- 呼吸と姿勢、関節の動きを観察します。
- 現在の体力と動きに合わせて、ピラティス・ヨガのレッスンを行います。
- これからどんな運動をどのくらいの強度で始めるとよいかをご案内します。
体力は待っていても戻りませんが、学べば変わることがあります。最初のレッスンで、自分の体がどこから始めればよいのか確認してみてください。
Atelier, Mouv で、自分の体に合った最初の一歩を始めてみましょう。
参考資料
- 世界保健機関(WHO), Physical activity, 2024
- Volpi E, Nazemi R, Fujita S. Muscle tissue changes with aging, 2004
- Bull FC ほか. WHO 2020 guidelines on physical activity and sedentary behaviour
この記事は一般的な運動情報の提供を目的としており、医療機関による診断や治療に代わるものではありません。